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童謡  ♪ 『赤トンボ』  ♪

童謡世代の私は、今でも口ずさむ歌がたくさんあります。

中でも、赤トンボの歌は、私の大好きな歌のひとつです。

時節柄、ラジオやテレビでこの歌を聞くことも多くなりましたが、

赤トンボの歌は、何度聞いても胸に迫るものがあります。

これは、作詞した『三木露風の幼少期の切ない思い』を

詩に詠んだからだとわかりました。

露風は,、六歳のとき、放蕩を繰り返す父親が原因で両親が離婚、

祖父母のもとへ引き取られ、子守娘に育てられたのだそうです。

そこで、子守り娘に背負われて見た情景

       夕焼け小焼けの赤とんぼ         ♪

                 おわれてみたのはいつの日か

その別れた母との切ない思い出を歌った

       山の畑の桑の実を

                   小かごに摘んだはまぼろしか

そして、母のように慕った子守り娘との別れ

       十五でねえやは嫁にいき 

   ♪             お里の便りも絶えはてた

       夕焼け小焼けの赤トンボ

                 とまっているよ竿の先 

「ねえや」とは実の姉でなかったんですね。

でも、母親代わりだったので、実の姉以上の存在だったのでは

と思います。

母や姐との度重なる別れ、幼かった露風の気持ちを想うと、

胸が熱くなります。

また、別れた母を想うて詠んだ歌もあることを知りました。

「われ七つ因幡に去ぬのおん母を又帰り来る母と思いし」

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