菩提寺の「報恩講」
毎年6月に行われる菩提寺の報恩講。
私の家の菩提寺、宮城県東松島市「静泰寺」の住職さんは、
7年ぐらい前から、順に毎年100軒ぐらいずつの檀家のみなさんに
手彫りの仏像を「報恩講の日」に手渡されています。
しかし、今年は、いつもとは違いました。
今回は、「東日本大震災」で子どもさんを亡くされた親御さんに、
「高さ60㌢の子供を抱いた仏像」を手渡されました。
住職さんは、この仏像を50体彫られたそうです。
仏像を手渡された方々は、若い親御さん方です。
この日まで毎日、毎日、どんなにか辛い日々を過ごされていたことでしょう。
察して余りあります。
仏像を受け取った方々は、わが子を抱くよう、そして、愛おしそうに
何度も何度も仏像をなでていました。
見ている私達も胸が張り裂けそうでした。
私の近くにいたお母さんは、中学生のお子さんと、お母さんを
津波で亡くされたそうです。
「いただいた仏像を心の支えにして生きていきます」と、少し
安堵されたご様子で話しておられました。
頑張ってほしいと思います。
住職さんは、これまで700軒ほどに仏像を手渡され、
すでに我が家もいただきました。
津波で犠牲になった方々のご葬儀も、これまで150人も
あったそうで、今なお続き、すでに9月まで葬儀の予約がぎっしりだそうです。
そんなお忙しく、しかも連日の猛暑の中、住職さんは、今も
鑿で仏像を彫り続けられています。
なんとありがたいことでしょう。本当に頭が下がります。
翌日の河北新聞にも、この報恩講の様子が紹介され、大きく写真も載りました。
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